ブログ記載時の法律に基づいています。具体的な事件については,必ず専門家にご相談ください。 司法書士・行政書士・社会保険労務士 石原拓郎
2019年2月12日火曜日
法定相続情報一覧図は住民票の除票
(1)
法定相続情報一覧図は,原則として,
被相続人の住所を証明する書類として,
被相続人の住民票の除票を添付させる。
戸籍の附票は,住民票の除票を取得できない場合の二次的書類としている。
(2)
なお,家庭裁判所の遺言書の検認の申立書や相続放棄の申述書の添付書類は,
被相続人の住民票の除票または戸籍の附票となっており,
住民票の除票と戸籍の附票のどちらでもOKとなっている。
(3)
被相続人の最後の住所と最後の本籍が異なる場合において,
被相続人の死亡時の戸籍謄本を取得する際,同時に戸籍の附票も請求した方が簡便といえるが,
法定相続情報一覧図は,なぜか原則として住民票の除票の添付を求めているので注意する。
(住民票の除票の方が,戸籍の附票よりも記載事項が多いので情報量があるからかな??)
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2019年2月8日金曜日
東京家庭裁判所 法定相続情報一覧図
相続放棄について,
東京家庭裁判所は「法定相続情報一覧図」を利用できます。
(1)
平成29年5月29日(月)から,全国の登記所(法務局)において,「法定相続情報証明制度」が始まり,「法定相続情報一覧図」を発行してくれるようになりました。
相続放棄の際には,被相続人及び申述人の戸籍謄本,被相続人の住民票の除票(戸籍の附票)を添付する必要があります。
本日,東京家庭裁判所に電話したところ,
相続放棄の添付書類として,「法定相続情報一覧図」を添付した場合は,
被相続人及び申述人の戸籍謄本,被相続人の住民票の除票(戸籍の附票)は
不要との回答がありました。
添付書類は,「法定相続情報一覧図」で,すべて代替できるとのことでした。
(2)
なお,法務局は,第1順位の法定相続人に関する「法定相続情報一覧図」しか発行してくれませんので注意が必要です。
(例) 被相続人甲には,妻Aと子B,父Cと母Dがいる場合において,
第1順位の法定相続人である妻Aと子Bが相続放棄をする際は,
法定相続情報一覧図を利用できますが,
第1順位の法定相続人全員の相続放棄により,次順位の父Cと母Dが相続放棄をする際は,
法務局が法定相続情報一覧図を発行してくれませんので,
法定相続情報一覧図は利用できません。
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2019年1月24日木曜日
弁護士法72条に違反して代理人が締結した契約の効力
最高裁平成29年7月24日第一小法廷判決(民集第71巻6号969頁)
判示事項
認定司法書士が弁護士法72条に違反して締結した裁判外の和解契約の効力
裁判要旨
認定司法書士が委任者を代理して裁判外の和解契約を締結することが弁護士法72条に違反する場合であっても,当該和解契約は,その内容及び締結に至る経緯等に照らし,公序良俗違反の性質を帯びるに至るような特段の事情がない限り,無効とはならない。
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上記最判について,調査官解説(中野琢郎「最高裁 時の判例 IX」173頁)によりますと,
「弁護士法72条に違反して,弁護士でない者が代理人として締結した契約の効力については,無効とならないとする説(非無効説)と無効になるとする説(無効説)がある。
非無効説は,弁護士法72条に違反して締結された委任契約の効力と,当該委任契約を締結した非弁護士が委任者を代理して締結した契約の効力とは,別個に判断されるべきものであるという見解であり,最三小判昭和46・4・20の評釈等において示されている考え方である・・・」
「・・・本判決は,非無効説に立っているものと思われる。」
とのことです。
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本件は,代理人司法書士が弁護士法72条に違反して裁判外の和解契約を締結した事例でしたが,
(立場が反対の事例で)
代理人司法書士(弁護士法72条に違反していない簡裁代理権の範囲内)は,
弁護士法72条に違反する業者と裁判外の和解契約をすることがないように留意する必要があります。
(仮に,裁判外の和解契約の効力が無効にならないとしても,当然ながら懲戒処分の対象になりますので。)
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借地借家法の本
「澤野 順彦 『論点 借地借家法』 青林書院 2013年」
を札幌のジュンク堂で購入。
出版社の青林書院のホームページでは品切れ,
アマゾンでは,中古本が定価の5倍で出品されている状態。
たまたまジュンク堂の本棚に置いてあったのを発見し,多少逡巡するも購入。
いつか買おうと思っていたら,あっという間?に品切れになり,買えなくなっていたところ,
ちょうど仕事の都合もあり,購入を決断。
「あとがき」を読むと,澤野先生は定期借家制度に反対で,国会で参考人として意見陳述を行ったとのこと。
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2019年1月16日水曜日
法定相続情報一覧図を作成できない場合
(1)本日,某法務局の出張所に電話で確認しましたが,
相続放棄により,次順位者が相続人になる場合は,
法定相続情報一覧図は作成できない,とのことです。
(2)(例)被相続人Aには,相続人として子Bがいるが,
子Bが相続放棄をしたことにより,直系尊属である被相続人Aの父Cと母Dが相続人になった場合。
この場合は,父と母が相続人となる法定相続情報一覧図は作成できません。
(3)あくまで法定相続情報一覧図は,相続証明書となる戸籍謄本の代替物であって,
相続放棄は,戸籍に記載がされないため,法務局は相続放棄について審査ができません
(相続人の中に相続放棄者がいても,相続人として記載させ,相続放棄の冠記はさせない取り扱いです。)。
よって,次順位者が相続人になるような相続については,法定相続情報一覧図は作成できません。
法定相続情報一覧図における「法定相続」とは,「第1順位」の法定相続のみを指すことになります。
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2018年12月2日日曜日
譲渡担保権に関する登記
登記研究849号(平成30年11月号)の115頁の実務の視点に,
譲渡担保権に関する登記の解説があります。
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鼠径へルニア(脱腸)の手術の費用(札幌)
(1)経過
(札幌市,30代男性,国民健康保険,総合病院164床)。
2018年,腹腔鏡により左の鼠径へルニア(脱腸)の手術を受けました。
手術の前日に入院し,
手術後2泊で退院しました(3泊4日)。
(2)費用
費用は,所得の区分により異なるですが,合計で10万円以下だと思います。
①入院前の検査費用(外来)として,
自己負担額は約1万3000円でした(医療費合計の約4万3000円の3割負担)。
②腹腔鏡による鼠径へルニアの手術費用(入院)として,
自己負担額は約15万円でした(医療費合計の約50万円の3割負担)。
→所得区分に応じて,高額療養費の適用対象となりますので,実際は15万円から減額となります。
③入院の際の食事療養費として,
1食×460円。
ただし,70歳未満の市民税非課税世帯の場合は,1食×210円となります。
④入院の際,個室を利用した場合は,室料差額(個室ベット代)が必要になります。
金額は,各病院によって異なります。
わたしの病院には1日あたり2160円の個室と1万2960円の特別室がありました。
(3)高額療養費
本件では,手術費用の自己負担額が15万円ですので,
国民健康保険の所得区分が「一般または住民税非課税」に該当する方については,
高額療養費として区役所に申請をすることで,
自己負担限度額を超過した金額の返金があります。
返金は,受診した月の3~4ヵ月後に振り込みによります。
*高額療養費は1ヵ月(同じ診療月)単位で計算しますので,
月をまたがって入院した場合など,診療月が異なる場合はそれぞれの月ごとに高額療養費を計算しますので注意が必要です。
*所得の判定時期ですが,
診療月が1~7月は前々年の所得,8~12月は前年の所得を基に判定しますので,
毎年の所得に変動がある場合は,診療月が7月か8月かで,自己負担限度額も変動することがありますので,早期の受診が好ましいと思いますが,注意しましょう。
なお当月を含む過去12か月以内に高額療養費に該当した月が3回以上あった場合、4回目以降は,多数回該当として,限度額がさらに低くなる制度があります。
*解雇,倒産等により離職した方の所得ですが,
国民健康保険料と同様,「給与所得」を30/100として,高額療養費及び高額介護合算療養費の世帯区分を判定します。
(4)限度額適用認定証
高額療養費の場合は,まず自己負担額15万円をいったん病院に支払ったうえで,
区役所に高額療養費の申請をして,お金を返金してもらう手続になりますが,
入院の前にあらかじめ,区役所に限度額適用認定証を取得しておきますと
退院の際,病院の窓口で,高額療養費が適用された自己負担限度額を支払えば良いことになります。
よって,多額の現金を病院の窓口で支払う必要がなくなります。
*わたしは,外来で受診した際,病院から限度額適用認定証という制度を教えてもらいました。
区役所での手続きですが,待ち時間を除くと,5分くらいで発行してもらえました。区役所にはマイナンバーカードと国民健康保険証を持参します。
なお健康保険の場合は,限度額適用認定証は健康保険組合に申請しますので,取得まで1週間はかかるようです。
*69歳以下の場合は,国民健康保険料に滞納がある場合は,原則として限度額適用認定証を取得できませんので,国民健康保険料の滞納の件も含めて区役所に相談に行きましょう。
(5)高額療養費の計算例
自己負担額が15万円(医療費合計50万円の3割)で,国民健康保険の所得区分が
①一般・ウ(各加入者の所得から33万円を差し引いた金額の合計が210万円超~600万円以下の世帯)のときは,
自己負担限度額は8万0100円+(50万円ー26万7000円)×1%=8万2430円となりますので,
限度額適用認定証を取得済みですと,15万円ではなく,病院の窓口で8万2430円のみを支払うことになります。
限度額適用認定証を取得していない場合は,病院の窓口で15万円を支払い,その後,区役所で高額療養費の申請をして,15万円(自己負担額)-8万2430円(自己負担限度額)=6万7570円を返金してもらうことになります。6万7570円の振り込みは受診した月の3~4ヵ月となります。
②一般・エ(各加入者の所得から33万円を差し引いた金額の合計が210万円以下の世帯)のときは,
自己負担限度額は5万7600円となります。
限度額適用認定証を取得済みですと,15万円ではなく,病院の窓口で5万7600円のみを支払うことになります。
③住民税非課税(世帯全員が住民税非課税の世帯)のときは,
自己負担限度額は3万5400円となります。
限度額適用認定証を取得済みですと,15万円ではなく,病院の窓口で3万5400円のみを支払うことになります。
(6)入院の際にあった方が良いものなど
病院からもらえる「入院のしおり」に入院の際の持参物が書いてありますので,
それに記載がないものとして,
①割り箸(病院のお箸は使いにくいから,割り箸の方が掴みやすいから)
②デジタル置き時計(部屋に時計はなく,時刻・日付・温度が分かるから)
③耳せん(いびきがうるさい人がいるから。通路挟んだ向かい部屋の人が,いわゆる睡眠時無呼吸症候群の人のようで,いびきの音がすごくうるさかったから)
④消化の良い食べ物(手術の24時間経過後から食べることができます。病院食ではカロリーが足りないから。)
⑤病衣は借りる(手術後に検査を受けたりする際,あまり体を動かさずにすむため,傷口が痛まなくてすむから。わたしの病院は1日あたり75円でした。)。
⑥個室を借りることも検討した方が良いと思います。正直,いびきの人がいると寝られないです(わたし自身が,いびきをかいていないとはいえないのですが・・・)。わたしの病院は相部屋は2人部屋ですが,家族の人が来たりもしますので,神経質な人は個室の方がよいでしょう。
鼠径へルニア(脱腸)の場合は,入院は4~5日でしょうから,個室ベット代によっては,個室を借りてもそれほど費用がかかるとも言えないのではないでしょうか。
わたしの病院は1日あたり2160円で,洗面所あり,トイレなし,必ず窓側の部屋,入り口のドアを閉めるといびきの音は聞こえますが,寝られなくはない程度になります(この時期は,入り口のドアを閉めると,エアコンによる乾燥がつらいです。)。
わたしは,個室を希望していなかったですが,個室になりました。
相部屋に空きがなかったのかなと思いましたが,よく考えると,入院前の外来による検査代(約1万3000円)について,もし手術の前の日に入院したときに検査を受けていれば,高額療養費(入院)にまとめて含まれていたはずで,その点について,病院が気をきかせたのではないかと勘ぐっています。
つまり,わたしは1万3000円を余計(?)に支払ったことになりそうです。
そうはいっても,手術の前日に検査を受けて,その結果を執刀医・麻酔医が見て次の日に手術をするよりも,検査から10日後に手術の方が準備期間があって安心できるとおもっていますので,1万3000円が無駄になったとは思っていません。
(7)病院を選んだ理由
病院を選んだ理由は,自宅から近かったからです。なにせ,疼痛があったので,遠方までは行けないと判断したからです。手術するためにもう1回病院に行く必要があり,その際,疼痛があれば,行くのが大変だと思ったからです。
札幌医科大付属病院やNTT病院も近いのですのが,大病院は待ち時間が長そうだし,病院内が大きいと移動も大変そうだし,なにより,忙しそうで手術日が先になりそうという不安がありましたので,最初から大病院の選択肢はありませんでした。
歩いて5分の総合病院に行きました。
受付で疼痛がひどいことを訴えたところ,待ち時間15分くらいで診察をしてもらえ,触診をふまえて,鼠径へルニアを診断されました。
診察担当の外科の先生の応対が良かったので,この先生に任せようと思い,手術することは即断しました(手術しないと直らないことは知っていましたので。)。
診察時には,この先生が執刀医になるのかどうかは知らなかったのですが,この先生が執刀医となりました。手術の前日,当日,手術後の応対も良かったです。
入院時は,毎日,朝と夜に看護師さんが代わりましたが,全員,平均以上だとは思いました。ただ,やはり看護師さんによって個体差があるのは感じました。
病院食は,・・・ですね。
施設内は,トイレも含めてきれいで良かったです。
病室内には毎日そうじが入りました。
(8)症状と経過
日曜日の夜,左の鼠径部に痛みを感じる。腸が出ているというか膨らんでいるような症状を感じる。横になろうと思い,仰向けに寝るが,痛いので,両足を折り曲げて,両膝を立てる状態にしたところ痛みが緩和されたので,そのまま寝る。途中で起きたら痛みがなかったので,普通の状態で寝る。
月曜日の朝,朝食後,左の鼠径部が痛くなる。歩くと我慢が厳しい痛みを感じる。外出せざるをえないので,外出するが目的地まで歩くたびに痛い。交代不可の仕事なので,迷惑をかけられないとの精神で,なんとか目的地に到着し,デスクワークをこなすと,帰る際には,歩行可能な程度には痛みが緩和される。
火曜日,寝ていれば治ると思い,基本的に就寝。
水曜日の朝,朝食後に痛くなる。交代不可の仕事なので,目的地まで歩行する。タクシーも考えたが,近いしなぁと思い歩く。明日は,病院行くぞと念じつつ,目的地に到着。デスクワークをこなし,帰る際には,痛みがまったくなくなっていた。
木曜日,買い物帰りに痛くなる。やはり,これは寝て治る病気ではないことを悟り,たぶんヘルニアかなと思い,インターネットで調べる。横になると腸が元に戻り,痛くなくなる,手術をしなければ治らないと書いてあり,病院に行くことを決断する。
金曜日の午後,病院に行く。担当は整形外科と思っていたら,実は外科で,診察日は午前だけだったが,診察してもらえる。手術することは即断し,1時間ぐらいかけて手術前の検査をいろいろ受ける。
その後は,手術をすれば治るだということがわかって安心したからか,不思議と痛みを感じることはなくなった。ふと,手術しなくても良いかもと思ったこともあったが,手術しないと治らないみたいだし,手術日は決定していたので,入院の準備をする。この間,便秘気味。
手術日の前日,入院する。夜に下剤を飲むが便意なし。
手術日,全身麻酔を受けたため,手術室に行って5分くらいで記憶をなくす。手術後3時間後まで絶対安静。手術後6時間後から歩行可能となる。のどに管を入れられていたので,のどが痛く声が出にくくなる(手術後2日目には治る。)。
手術後1日目,手術部分に痛みがある。食事ができる。
手術後2日目,前日より手術部分の痛みが緩和される(ただし痛み止めを飲まないと痛い)。
手術後3日目,退院する。便意を生じるが,手術部分が痛いし,医師から1ヵ月くらいは気張るのは良くないと言われいたため,下剤の代わりに牛乳を飲みつつ,3時間悶絶しながら,なんとか排便を完了する。
(9)その他
毎日,看護師に排便が無かったことは報告済みだったので,退院時に下剤をくれたらいいのにと思った。手術時は麻酔が効いているので,正直,排便の3時間が一番つらかった。
鼠径へルニア(脱腸)には,日帰りの手術もあるようだが,よほどのことがない限り,日帰りは止めた方が良いと思う。安静にしていないと痛く,動けないから。なお,1日ごとに痛みは軽快していくのが感じられた。やはり,回復促進のために,カロリーと栄養のある食事をするべきだと思う。
全身麻酔の際,喫煙歴があると,合併症を生じやすいらしい。わたしは,まったくタバコを吸わないので,今後も吸わないことを決意する。また,全身麻酔は,歯の衛生状態が関係するとのこと。
2018年11月1日木曜日
登記研究解説:平成30年3月16日付け法務省民二第136号法務省民事局民事第二課長通知
登記研究848号(平成30年10月号)の159頁に,
「平成30年3月16日付け法務省民二第136号法務省民事局民事第二課長通知」
「異順位の共同相続人の間で相続分の譲渡がされた後に遺産分割協議が行われた場合における所有権の移転の登記の可否について」
の解説が記載されています。
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2018年9月11日火曜日
北海道地震の住宅ローンの減額・免除制度
住宅ローン等を借りている個人や事業性ローンを借りている個人事業主(会社はダメ)は,
地震や台風などの自然災害により債務を返済できなくなった場合であっても,
破産手続等の法的倒産手続によらずに,
住宅ローンや事業性ローンの減額・免除を受けることができる制度があります。
「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」に基づく一定の要件を満たし,
簡易裁判所の特定調停が成立した場合は,
住宅ローンや事業性ローンの減額・免除を受けることができます。
詳細は,借入先の金融機関にお問い合わせください。
「一般社団法人自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関」のHP
http://www.dgl.or.jp/guideline/
なお,自然災害により,災害救助法の適用を受ける市町村に住所・営業所を有する個人であることが前提条件となります。
災害救助法の適用状況は,以下の内閣府のHPを参照ください。
平成30 年北海道胆振東部地震については,
札幌市を始め,北海道内の179 市町村に適用されています。
http://www.bousai.go.jp/taisaku/kyuujo/kyuujo_tekiyou.html
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2018年8月18日土曜日
共有の更正登記に関する本
滝澤孝臣編 『最新 裁判実務体系4 不動産関係訴訟』 2016年 青林書院の
天野研司 「17 共有物に対する妨害排除請求」の
[3]登記による侵害に対する請求(368頁以下)において
大判昭3・11・8(民集7巻970頁),
最判昭31・5・10(民集10巻5号487頁),
最判昭38・2・22(民集17巻1号235頁),
最判昭59・4・24(集民141号603頁),
最判平12・1・27(集民196号239頁),
最判平15・7・11(民集57巻7号787頁),
最判平17・12・15(集民218号1191頁),
最判平22・4・20(集民234号49頁),
の各判例に言及して,
(1)共有権に基づく請求
(2)持分権に基づく請求
(3)更正登記
(4)更正登記ができない場合
(5)他の共有者の共有持分権につき不実の移転登記がされている場合
がそれぞれ記載されています。
*なお,注意すべきは,
滝澤孝臣編 『最新 裁判実務体系5 不動産登記訴訟』 2016年 青林書院の
藤倉徹也 「24 更正登記請求」(387頁以下)にも更正登記の記載がありますが,
共有の更正登記については,
上記の『最新 裁判実務体系4 不動産関係訴訟』の方が詳細な記載になっていることです。
青林書院のホームページでの当該書籍の目次には,この点の記載が省略されていますので,ホームページの記載ではわかりません。
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2018年8月2日木曜日
仮登記に関する先例要旨総覧
仮登記に関する先例要旨総覧の掲載が,
登記研究844号(平成30年6月号)からスタートしています。
仮登記に関する通達・回答,質疑応答,カウンター相談の要旨が記載されています。
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2018年3月30日金曜日
平成30年3月16日付け法務省民二第136号法務省民事局民事第二課長通知
「異順位の共同相続人の間で相続分の譲渡がされた後に遺産分割協議が行われた場合における所有権の移転の登記の可否について」
甲不動産の所有権の登記名義人Aが死亡し,
その相続人B,C及びDによる遺産分割協議が未了のまま,更にDが死亡し,
その相続人がE及びFであった場合において,
B及びCがE及びFに対してそれぞれの相続分を譲渡した上で,
EF間において遺産分割協議をし,Eが単独で甲不動産を取得することとしたとして,
Eから登記原因を証する情報として,当該相続分の譲渡に係る相続分譲渡証明書及び当該遺産分割協議に係る遺産分割協議書を提供して,
「平成何年何月何日(Aの死亡の日)D相続,平成何年何月何日(Dの死亡の日)相続」を登記原因として,甲不動産についてAからEへの所有権の移転の登記の申請があったときは,
遺産の分割は相続開始の時にさかのぼってその効力が生じ(民法第909条),中間における相続が単独相続であったことになるから,当該申請に基づく登記をすることができる。
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平成4年先例との相違点のひとつとして,平成30年先例はE・Fの遺産分割協議がありましたが,
平成4年先例はE・F(EもFも相続分の譲受人)の遺産分割協議がないことがあげられます。
平成4年先例は,昭和59年先例(同順位の相続人の1人に相続分の譲渡があった場合で,他の相続人と遺産分割協議がないときにおいて,協議のない持分割合による相続登記を認めた事案)に基づき照会された事案ですが,
平成4年先例は,中間の相続登記を省略できないとの判断をしました。
昭和59年先例に対しては,遺産分割協議がされていない点についての指摘があります(藤原勇喜 新訂相続・遺贈の登記 平成18年 テイハン 480頁以下参照)。
平成30年先例には,平成4年先例を変更したのと明示がありませんので,遺産分割協議が無い事案では,なお平成4年先例に基づいて処理される可能性が高いでしょう。
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昭和59年10月15日 民三5196
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相続分譲渡による相続登記の取扱い
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〔要旨〕 被相続人「A」の共同相続人「B・C・D・E・F」(法定相続分各5分の1)のうち、「C・D・E」がその相続分を「B」に譲渡した場合には、被相続人名義の不動産につき、「B持分5分の4」、「F持分5分の1」とする相続の登記の申請をすることができる。
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平成4年3月18日 民三1404
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数次相続人間における相続分譲渡と所有権移転の登記の方法
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〔要旨〕 被相続人甲が死亡し、乙・丙及び戊(丁の代襲相続人)が相続した甲名義の不動産につき、相続登記未了のうちに乙の死亡によりA・B・Cが、丙の死亡によりX(Dの代襲相続人)が相続し、さらにその後、戊・A及びXが各自の相続分をそれぞれBに2分の1、Cに2分の1ずつ譲渡した場合において、B及びC名義への所有権移転登記をするには、①相続を原因とする乙・丙及び戊名義への所有権移転の登記、②乙持分について相続を原因とするB及びC名義への持分全部移転の登記(Aの印鑑証明書付相続分譲渡証書添付)、③丙持分について相続を原因とするX名義への持分全部移転の登記、④戊及びX持分について相続分の売買又は相続分の贈与等を原因とするB及びC名義への持分全部移転の登記を順次申請するのが相当である。
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2018年2月4日日曜日
平成29年3月30日付け法務省民二第237号法務省民事局民事第二課長通知
数次相続が生じている場合において最終的な遺産分割協議の結果のみが記載された遺産分割協議書を添付してされた相続による所有権の移転の登記の可否について
平成29年3月28日付け不登第64号福岡法務局民事行政部長照会,平成29年3月30日付け法務省民二第236号法務省民事局民事第二課長回答,同日付け法務省民二第237号法務省民事局民事第二課長通知
上記について,登記研究839号(平成30年1月号)に解説が記載されています。
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2018年1月23日火曜日
民法(相続関係)等の改正に関する要綱案について
不動産登記に関する部分としては,
①法定相続分を超える部分の不動産の取得については,登記なくしては第三者に対抗できなくなったこと。
②配偶者居住権は,居住建物に設定の登記をすることができ,かつ,所有者には登記義務があること。
③遺言執行者がある場合でも,相続人の不動産の処分が絶対的無効ではなくなったこと(善意の第三者には対抗できないこと)。
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(以下は,要綱案のコピーではありません。)
(1)配偶者短期居住権
①配偶者は,建物に相続開始時に無償で居住していた場合で,
居住建物を遺産分割をすべきときは,
遺産分割により居住建物の帰属が確定した日又は相続開始時より6ヵ月経過する日のいずれか遅い日までの間,
配偶者は居住建物を無償で使用する権利(配偶者短期居住権)を取得する。
ただし,居住建物の一部のみを無償で使用していた場合はその部分についてのみ,配偶者短期居住権を取得する。
②配偶者短期居住権は,配偶者の死亡により消滅する。
③配偶者短期居住権は譲渡することができない。
④配偶者は,居住建物の通常の必要費を負担する。
⑤配偶者は,相続開始後に生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた損耗並びに経年変化を除く。)を原状に復する義務を負う
⑥配偶者は,建物に相続開始時に無償で居住していた場合で,
居住建物を遺産分割すべきではないときは,
居住建物の所有権を相続又は遺贈により取得した者が,
配偶者短期居住権の消滅の申入れをした日から6ヵ月を経過するまでの間,
配偶者は配偶者短期居住権を有する。
⑦配偶者短期居住権によって受けた利益は,配偶者の具体的相続分からその価額を控除しない。
⑧配偶者の死亡により配偶者短期居住権が消滅した場合は,配偶者の相続人が配偶者の義務(原状回復義務など)を相続する。
(2)配偶者居住権
①配偶者は,建物に相続開始時に居住していた場合で,
次のいずれかに掲げるときは,居住建物の全部について無償で使用及び収益をする権利を取得する。
ア遺産分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき
イ配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき
ウ配偶者居住権を取得させる旨の死因贈与契約があるとき
②配偶者居住権の存続期間は,配偶者の終身の間とする。ただし,遺言,遺産分割協議または遺産分割審判において別段の定めがあるときは,その定めによる。
③居住建物の所有者は,配偶者に対し,配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。
④配偶者居住権は,譲渡することができない。
⑤配偶者は,通常の必要費を負担する。
⑥配偶者は,相続開始後に生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた損耗並びに経年変化を除く。)を原状に復する義務を負う。
⑦配偶者居住権を取得した場合には,その財産的価値に相当する価額を相続したものと扱う。
⑧配偶者の死亡により配偶者居住権が消滅した場合には,配偶者の相続人が配偶者の義務を相続する。
(3)持戻し免除の意思表示の推定規定
①婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が他の一方に居住用の建物又はその敷地(配偶者居住権を含む)について,遺贈又は贈与をしたときは,持戻し免除の意思表示があったものと推定する。
(4)家庭裁判所の判断を経ない預貯金の払戻し
①各共同相続人は,預貯金債権のうち,
相続開始時の債権額の3分の1に当該相続人の法定相続分を乗じた額(ただし,金融機関ごとに払戻しを認める上限額については,法務省令で定める。)については,
単独でその権利を行使することができる。
(5)遺産分割前の財産を処分した場合の遺産の範囲
①遺産分割前に財産が処分された場合であっても,
共同相続人は,その全員(ただし,処分した共同相続人は除く。)の同意により,
当該処分された財産が遺産分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。
(6)自筆証書遺言の方式緩和
①自筆証書に相続財産の全部又は一部の目録を添付する場合には,その目録については自署することを要しない。
遺言者は,その目録の毎葉(両面にある場合にあっては,その両面)に署名し,印を押さなければならない。
(7)自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度
①遺言者は,法務局(法務大臣が指定する法務局で,遺言者の住所地若しくは本籍地又は不動産の所在地を管轄する法務局)に,
自筆証書遺言(無封のものに限る。)の保管の申請をすることができる。
②自筆証書遺言の保管については,遺言者が自ら法務局に出頭して行わなければならない。
(8)遺言執行者の権限の明確化
①遺言者が特定財産承継遺言(遺産分割方法の指定として遺産に属する特定財産を共同相続人の一人又は数人に承継させることを定めた遺言をいう。)をした場合において,
遺言執行者があるときは,その相続人が対抗要件を備えるために必要な行為することができ,
預貯金債権であるときは,遺言執行者は対抗要件を備えるために必要な行為のほか,当該預貯金の払戻しの請求及び解約の申入れ(ただし,特定財産承継遺言の目的がその預貯金債権の全部である場合に限る。)をする権限を有する。
(9)遺留分侵害額請求権
①遺留分権利者又はその承継人は,遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
(10)受遺者又は受贈者の遺留分侵害額の負担額
①受遺者と受贈者があるときは,受遺者が先に遺留分侵害額を負担する(遺言者の別段の意思表示は×)。
②受遺者が複数あるとき,又は受贈者が複数ある場合においてその贈与が同時にされたものであるときは,受遺者又は受贈者がその目的の価額の割合に応じて,遺留分侵害額を負担する。
ただし,遺言者がその遺言に別段の意思表示をしたときは,その意思に従う。
③受贈者が複数あるとき(贈与が同時の場合は除く。)は,後の贈与に係る受贈者から順次前の贈与の受贈者が負担する(遺言者の別段の意思表示は×)。
(11)遺留分の算定方法の見直し
①相続人に対する贈与(特別受益に該当する贈与に限る。)は,相続開始前の10年間にされたものに限り,
その価額を,遺留分を算定するための財産の価額に算入する。
ただし,民法1030条後段(双方悪意)の要件を満たす場合は,相続開始10年前の日より前になされた贈与であっても,遺留分を算定するための財産の価額に算入する。
(12)相続の効力等に関する見直し
①相続による権利の承継は,遺産分割によるものかどうかにかかわらず,法定相続分を超える部分については,
登記,登録その他の対抗要件を備えなければ,第三者に対抗することができない。
債権である場合において,法定相続分を超えてその債権を承継した相続人が,
遺言の内容(遺産分割により当該債権を承継した場合にあっては,遺産分割の内容)を明らかにして,
債務者にその承継を通知したときは,
共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして,対抗要件を備えたものとする。
なお,遺言執行者は,遺言の執行として債務者に通知することができる。
②遺言執行者ある場合には,相続財産の処分その他相続人がした遺言の執行を妨げる行為は無効とする。
ただし,善意の第三者には対抗することができない。
(13)相続人以外の者の貢献を配慮するための方策
①被相続人に対して無償で療養監護そのたの労務の提供をしたことにより
被相続人の財産の維持又は増加について
特別の寄与をした被相続人の親族(相続放棄者,相続欠格者,相続廃除者は除く。内縁関係も×)は,
相続開始後,相続人に対して,特別の寄与に応じた金銭の支払を請求することができる。
ただし,特別寄与者が相続開始及び相続人を知った時から6か月経過したとき,又は相続開始の時から1年を経過したときは,特別寄与料を請求できない。
②特別寄与料の額は,相続開始時の財産の額から遺贈の価額を控除した残額を超えることはできない。
③相続人が数人ある場合には,各相続人は,特別寄与料の額に当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。
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2018年1月11日木曜日
2018年1月8日月曜日
賃借権の抹消登記,借地権の登記
登記研究838号(平成29年12月号)の実務の視点(95)に
(四)賃借権の抹消の登記
21借地借家法の適用のある地上権又は賃借権の登記
が記載されています。
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(四)賃借権の抹消の登記
21借地借家法の適用のある地上権又は賃借権の登記
が記載されています。
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2017年12月31日日曜日
空き家(400万円以下)の業者の報酬は18万円と消費税まで
四百万円以下の金額の宅地又は建物をいう。以下「空家等」という。) の売買又は交換の媒介であって、
通常の売買又は交換の媒介と比較して現地調査等の費用を要するものについては、
宅地建物取引業者は報酬(現地調査等の費用も含む)として,
十八万円の一・〇八倍(消費税8%を含む)まで請求できることになった。
改正された国土交通省告示は,平成三十年一月一日から施行される。
売買代金の額が低廉であればあるほど,宅地建物取引業者の報酬についても低廉になるため,
宅地建物取引業者は空き家及びその敷地の売買の媒介に消極的になっていたため,告示が改正された。
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宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額
( 昭和四十五年十月二十三日建設省告示第千五百五十二号)
最終改正平成二十九年十二月八日国土交通省告示第千百五十五号
第七空家等の売買又は交換の媒介における特例
低廉な空家等( 売買に係る代金の額( 当該売買に係る消費税等相当額を含まないものとする。) 又は交換に係る宅地若しくは建物の価額( 当該交換に係る消費税等相当額を含まないものとし、
当該交換に係る宅地又は建物の価額に差があるときは、これらの価額のうちいずれか多い価額とする。) が
四百万円以下の金額の宅地又は建物をいう。以下「空家等」という。) の売買又は交換の媒介であって、
通常の売買又は交換の媒介と比較して現地調査等の費用を要するものについては、
宅地建物取引業者が空家等の売買又は交換の媒介に関して依頼者( 空家等の売主又は交換を行う者である依頼者に限る。) から受けることのできる報酬の額( 当該媒介に係る消費税等相当額を含む。以下この規定において同じ。)は、
第二の規定にかかわらず、第二の計算方法により算出した金額と当該現地調査等に要する費用に相当する額を合計した金額以内とする。
この場合において、当該依頼者から受ける報酬の額は十八万円の一・〇八倍に相当する金額を超えてはならない。
附則( 平成二十九年十二月八日国土交通省告示第千百五十五号)
この告示は、平成三十年一月一日から施行する。
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2017年12月24日日曜日
平成30 年度税制改正の大綱の相続登記(閣議決定)
平成29年12月27日追記
次のとおり,法務大臣が「二次相続まで発生している土地について,その一次相続についての相続登記の登録免許税は免税するというものです。」と述べていますので,
やはり,相続登記が免税となるのは,死亡した者が登記名義人となる場合でなければならないようです。
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平成29年12月22日(金)
法務大臣閣議後記者会見の概要
税制改正大綱に関する質疑について
【記者】
「土地の相続登記に対する登録免許税の免税措置の創設」について,概要と大臣の御所感についてお聞かせください。
【大臣】
今回の税制改正の大綱に盛り込まれた免税措置ですが,2つの観点から平成32年度までの期間で適用されるものとして創設される見込みです。一つ目は,既に相続登記が放置されているおそれのある土地への対応の観点から,例えば,二次相続まで発生している土地について,その一次相続についての相続登記の登録免許税は免税するというものです。二つ目は,今後相続登記が放置されるおそれのある土地への対応の観点から,一定の資産価値が低い土地についての相続登記の登録免許税は免税するというものです。相続登記について税制上の措置が盛り込まれたということは,政府の中でも相続登記の促進は極めて重要な施策であるという位置付けがなされたものと受け止めており,国会での審議を経たあかつきには,この免税措置の周知・広報に努め,相続人に免税措置を積極的に活用していただき,相続登記の促進について,より一層拍車をかけてまいりたいと思っています。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^平成30 年度税制改正の大綱が平成29年12月22日に閣議決定されました。(まだ法律改正はされていませんので注意)
土地の相続による所有権の移転の登記に関するものは,以下のとおりです。
(1)によりますと,死亡した者を登記名義人とするためとなっていますので,
(例)被相続人Aで,Aの相続人Bが単独相続し,その後,Bが死亡し,Bの相続人甲・乙が共同相続した場合(数次相続の場合),
被相続人Aから直接甲・乙に相続による所有権移転登記をするとき(死亡した者を登記名義人とすることはせずに省略する:中間省略)は,免税とならず,登録免許税は課税されると思われます。
なお,まず①被相続人Aから相続人Bの相続による所有権移転登記をし,次に②被相続人Bから相続人甲・乙の相続による所有権移転登記をするという,ふたつの登記申請をした場合ですが,
①は免税ですが,②は課税されますので,結局,中間省略の相続による所有権移転登記と登録免許税の合計金額は同じになります。
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4 土地の相続登記に対する登録免許税の免税措置の創設
(1)相続により土地の所有権を取得した者が当該土地の所有権の移転登記を受けないで死亡し、その者の相続人等が平成30 年4月1日から平成33 年3月31日までの間に、その死亡した者を登記名義人とするために受ける当該移転登記に対する登録免許税を免税とする措置を講ずる。
(2)個人が、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(仮称)の施行の日から平成33 年3月31 日までの間に、市街化区域外の土地で市町村の行政目的のため相続登記の促進を図る必要があるものとして法務大臣が指定する土地について相続による所有権の移転登記を受ける場合において、当該移転登記の時における当該土地の価額が10 万円以下であるときは、当該移転登記に対する登録免許税を免税とする措置を講ずる。
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2017年12月19日火曜日
判決による所有権移転登記と住所変更登記
当事務所では,判決による所有権移転登記,判決による所有権移転登記の抹消登記,判決による抵当権・根抵当権の抹消登記,判決による所有権移転仮登記・所有権移転請求権仮登記の抹消登記などの業務を承っております。
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(1)
登記実務は,「判決による所有権移転の登記を申請する場合において、申請書に添付された判決正本に登記義務者である被告の住所として、登記簿上の住所と現住所が併記されているときであっても、その前提として登記名義人の住所・氏名変更の登記を省略することはできない(質疑応答登研429号,登研611号)。」との取り扱いをしている。
過去の登記実務では,登研429号より前の登研427号が所有権登記名義人の住所・氏名変更の登記は省略できるとしていたため,混乱があったようであるが,現在の登記実務では,省略できないことで確定している。
登記研究764号(平成23年):実務の視点(34)には,
「訴訟提起時において,登記義務者である被告の現在の住所と登記記録上の住所が付合しない場合に,実務上,訴状及び判決正本にこれらを併記する方法が用いられることが多い。
そこで,当初は,当該判決正本に登記義務者である被告の現在の住所と登記記録上の住所が併記されている場合,所有権の移転登記の申請書には登記義務者の登記記録上の住所を記載すればよく,所有権の移転登記の前提としての当該登記義務者の住所の変更登記をする必要はないとされていた(質疑応答登研427号(一))。
すなわち判決正本に登記名義人の現在の住所と登記記録上の住所が併記され,所有権の移転登記の申請書に登記記録上の住所が記載されていることによって,申請情報の内容である登記義務者の住所が登記原因を証する情報及び登記記録と合致していることから法25条7号若しくは同条8号の規定に抵触しないとしても,現在の住所と登記記録上の住所が異なっていること以上,前記昭和43年民事局長回答の取り扱いによるべきであり,所有権の移転登記の前提としての登記名義人の住所変更の登記を省略することはできないと考えられる(質疑応答登研429号)。
したがって,質疑応答登研427号(一)は,質疑応答登研429号によって,変更されたものと考えられる。」,
「判決正本に現在の住所と登記記録上の住所が併記されている場合に,所有権の移転登記をする前提として登記義務者の住所変更の登記を省略することはできないとする取扱いについては,質疑応答登研429号が出されて以降も度々同様の質疑が繰り返されているが,結論は,一貫して,住所変更の登記を省略することはできないとするものである。」
と記載されている。
(2)
つぎに,判決正本が登記名義人の住所・氏名変更の登記の添付情報である変更証明情報(登記原因証明情報)に該当するかどうかが問題となる。以下のとおり,登記実務は,判決正本は変更証明情報(登記原因証明情報)には該当しないとの取り扱いをしている。
変更証明情報(登記原因証明情報)とは,不動産登記令別表23項(登記名義人の氏名等変更の登記又は更正の登記)の添付情報の「当該登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更又は錯誤若しくは遺漏があったことを証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)」のことをいう。
不動産登記令の立案担当者であった河合芳光(法務省民事局付)の「逐条不動産登記令」(きんざい,平成17年)によると,不動産登記令別表23項の添付情報は,
「別表の1の項添付情報欄の解説参照」と記載され,
「具体的には,①「市町村長が職務上作成する情報には,氏名の変更等に関する戸籍謄本や住所の変更等に関する住民票の写し又は住民票記載事項証明書が該当する。②「登記官」が職務上作成する情報には,法人の名称又は住所の変更等に関する登記事項証明書が該当する。③市町村長,登記官以外の「その他の公務員」が職務上作成する情報には,登記を必要としない法人について所管官庁の長が作成する証明情報,外国に居住する日本人である表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所等が変更した場合における日本国領事が作成した証明情報が該当する。また,「(公務員が職務上作成した情報)に代わるべき情報」には,外国に居住する外国人である表題部所有者の氏名等が変更した場合における外国官署が作成した証明情報等が含まれる。」と記載されている。
判決正本は変更証明情報(登記原因証明情報)として例示されておらず,よって,判決正本は変更証明情報(登記原因証明情報)には該当しないと解される。
そもそも不動産登記令において,職務上の作成者として市町村長・登記官の他に裁判官は例示されていないのであるから,変更証明情報(登記原因証明情報)として判決正本を含むと解することは困難だと思われる。
(3)
ところで,登記先例(昭和三十七年七月二十八日付け民事甲二一一六号民事局長通達)は,「判決により所有権移転登記を申請する場合においても、申請人たる登記権利者の住所を証する書面の提出を必要とする。」として,判決正本は住所証明情報には該当しないとしている。
また質疑応答登研573号は,「遺産分割の調停調書は、登記権利者の住所を証する書面にはならない。」として,遺産分割の調停調書の正本は住所証明情報には該当しないとしている。
住所を証する書面(住所証明情報)とは,不動産登記令別表30項(所有権の移転の登記)の添付情報ロの「登記名義人となる者の住所を証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)」のことをいう。
「逐条不動産登記令」(きんざい)によると,不動産登記令別表30項の添付情報は,
「別表の2の項添付情報ロの解説参照」と記載されている。
「具体的には,①「市町村長が職務上作成する情報には,住民票の写し又は住民票記載事項証明書が含まれる。②「登記官」が職務上作成する情報には,法人についての登記事項証明書が該当する。③市町村長,登記官以外の「その他の公務員」が職務上作成する情報には,登記を必要としない法人について所管官庁の長が作成する証明情報,外国に居住する日本人である表題部所有者又は所有権の登記名義人の住所を証する日本国領事が作成した証明情報が該当する。また,「これに代わるべき情報」には,外国に居住する外国人である表題部所有者の氏名等が変更した場合における外国官署が作成した証明情報等が含まれる。」と記載されている。これは旧不動産登記法と同じ取り扱いとなるような記載である。
この記載内容は,「逐条不動産登記令」の変更証明情報(登記原因証明情報)の記載内容とほぼ同じである。
下記の記載は,判決正本が住所を証する書面(住所証明情報)に該当しないことの理由ではあるが,判決正本が変更証明情報(登記原因証明情報)に該当しないことの理由としても解することができるものである。
登記研究747号(平成22年):実務の視点(22)には,
「遺産分割の調停調書は、登記権利者の住所を証する書面にはならない。」とする登研573号について,
「裁判所の関与の下に進行する訴訟過程において,登記権利者が特定され,当該登記権利者にあてて当該判決がされる以上,虚無人名義による登記又は成りすましによる登記がされる可能性は極めて少ないものと思われる。
したがって,登記官は,判決書に記載された登記権利者の住所をそのまま登記すればよく,改めて住所を証す情報の提供を求めなくても差し支えないように思われる。
しかしながら,判決書に記載された登記権利者の肩書地が住所であることとはされておらず,したがって,判決書に記載する訴訟当事者の氏名及び住所の表示が,住民基本台帳上のそれと違っている場合もあり得る。
これに対して,不動産の公証制度である登記にあっては,その制度の目的から,登記名義人の特定を居所や営業所等の場所的な記載をもってすることは認められておらず,形式的,画一的に特定するため必ず住所を表示(登記)するものとして,住民基本台帳に記載された住所の表示が間違いなく登記申請書に記載され,かつ,これが登記記録に記録されることを手続上保証するため,登記権利者が判決により所有権の移転登記を申請する場合であっても,当該登記権利者の住所を証する情報の提供を求めているのである(昭和三十七年七月二十八日付け民事甲二一一六号民事局長通達)。
したがって,確定判決と同一の効力を有するとされる調停調書を提供して所有権の移転登記を申請する場合にも,登記権利者の住所を証する情報の提供を要するのである。」
と記載されている。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
(石原注:旧不動産登記法時の用語を使用しています。)
登記研究(テイハン) 質疑応答
1
登記名義人表示変更登記の省略の可否(登研611号)
《所有権移転登記(その他)》《登記名義人の表示の変更・更正》《判決登記》
○要旨 判決による所有権移転の登記を申請する場合において、申請書に添付された判決正本に登記義務者である被告の住所として、登記簿上の住所と現住所が併記されているときであっても、その前提として登記名義人表示変更(更正)の登記を省略することはできない。
▽問 判決による所有権移転登記を申請する場合において、原因証書である判決正本に、登記義務者である被告の住所として、登記簿上の住所と現住所が併記されているときであっても、その前提として登記名義人表示変更(更正)の登記を省略することはできないと考えますが、申請書に登記義務者の登記簿上の住所を記載すれば、これをする必要がないとする見解(質疑応答登研427号)もあることから、いかがでしょうか。
◇答 登記名義人表示変更(更正)の登記は省略することができないものと考えます。
2
登記名義人の表示の変更登記の省略の可否(登研476号)
《登記名義人の表示の変更・更正》《判決登記》
○要旨 和解調書に基づき登記権利者単独で所有権移転の登記申請をする場合において、右調書上に登記名義人の表示を登記簿上の住所及びこれと異なる現在の住所とが併記されている場合であっても、前提としての登記名義人の表示変更の登記は、省略することができない。
3
表示変更登記の要否(登研455号)
《登記名義人の表示の変更・更正》《代位登記(総説)》《判決登記》
○要旨 時効取得による所有権移転の登記をするに当たり、登記名義人の登記簿上の住所と判決書の住所が相違する場合は、その表示変更登記を要する。
4
登記名義人表示変更登記の省略の可否(登研429号)
《判決登記》《登記名義人の表示の変更・更正》
○要旨 判決による所有権移転の登記を申請する場合において、登記義務者の住所の表示が登記簿の表示と相違しているが、申請書に添付の判決正本に登記簿上の住所が併記しているときであっても、右登記の前提として住所変更(更正)の登記を省略することはできない。
5
判決による登記の登記義務者の表示(登研427号)
《申請書(記載)》《判決登記》
○要旨 判決による登記を申請する場合において、当該判決に登記義務者である被告の住所と登記簿上の住所が併記されている場合には、申請書に登記義務者の登記簿上の住所を表示すれば足りる。
▽問 (一) 判 決
当事者
○市○町○番地 原告甲
(注1) (登記簿上の住所)△市△町△番地
被告乙
(注2) 現在の住所 ×市×町×番地
主 文
被告は原告に対し別紙目録不動産につき所有権移転登記手続をせよ。
(以下省略)
右のような判決を原因証書として、甲から所有権移転登記を申請するとき、申請書の登記義務者の住所を(注1)のとおりとすれば、前提として乙の住所変更(更正)による所有権登記名義人表示更正(変更)の代位登記をする必要はないと思うがどうでしょうか。
(二) また、当事者は右と同じで
主 文
被告は原告に対し別紙目録不動産につき○○法務局昭和○年○月○日受付第○○号の抵当権登記の抹消登記手続をせよ。
(以下省略)
とある判決を原因証書として、甲から抵当権抹消登記を申請するとき、申請書の登記義務者の住所を(注1)のとおり記載すれば、乙の住所変更(更正)証明書を添付する必要がないと思うがどうでしょうか。
◇答 (一)、(二)ともに御意見のとおりと考えます。
(石原注:(一)については,登研429号により変更された。(二)については,維持されている。)
6
判決と前提登記の要否(登研276号)
《登記名義人の表示の変更・更正》《所有権移転登記(総説)》《判決登記》
○要旨 判決に基づき原告が単独で所有権移転登記を申請する場合でも、登記簿における登記義務者の住所の表示が判決のそれと相違するときは、その前提として登記名義人の表示変更登記をなすことを要する。
7
遺産分割の調停調書を登記権利者の住所を証する書面とすることの可否(登研573号)
《添付書面(住所証明書)》
○要旨 遺産分割の調停調書は、登記権利者の住所を証する書面にはならない。
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登記先例 (昭和37年7月28日民事甲第2116号・民事局長通達)
-----------------------------------------------------------------
判決による所有権移転の登記の場合
-------------------------------------------------------------------
〔要旨〕 判決により所有権移転登記を申請する場合においても、申請人たる登記権利者の住所を証する書面の提出を必要とする。
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昭和43年5月7日 民事甲1260
権利の移転の登記の前提としてする名義人表示変更の登記の省略(消極)
〔要旨〕 権利移転の登記を申請するにあたって、登記簿の登記義務者につき変更を生じている場合(または更正すべき場合)、当該申請書に変更、(または更正)を証する書面を添付し、かつ変更前(更正前)の表示を併記することとして、その表示の変更(または更正)の登記を省略する取扱いは、いかなる事情によっても認められない。
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