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遺産分割協議の成立には,共同相続人全員の合意が必要です。
実務上は,不動産の名義変更などのために遺産分割協議書を作成し,
共同相続人全員が実印を押印します。
遺産争いが生じている場合やある相続人とは音信不通の場合など,
遺産分割協議書の作成に支障が生じることがあります。
すべてに対応できる完璧な方法というものは,存在しません。
しかし,臨機応変に対応することで,遺産分割協議が解決に至る場合もすくなくありません。
実は相続人ごとに,遺産分割協議に応じるための前提問題について,異なる視点をもっていることがあります。そういう場合は,それをひとつひとつ解きほぐしていくことで,丸く収まることがあります。
市役所など無料相談を担当していると,その相談者の紛争解決能力に疑問を持つことがあります。
そういう人に限って,専門家に依頼することなく,無料相談めぐりをしていることが少なくありません。
自分で紛争解決しようとする努力は評価しますが,紛争解決に向かって進展しておらず,こちらとしてはグチを聞いているように感じたり,もどかしく感じたりすることがよくあります。重大な問題がはらんでいることを指摘するのですが,その重要性に気づいていないこともしばしばあります。
専門家に依頼すれば,相手方と争点になっている部分を明らかにしたり,相手方が不安に思っている部分を解消させたりする内容の書類を作成してもらうことで,少なくとも現状から進展させることできます(できるはずです。)。
なお,無料相談では,通常は書類の作成をしないことになっていますし,相談者持参の書類の添削を求められても,一般的な対応以上のことはしてもらえないと思います。周辺事情が分からなければ,その書類の内容で正しいかどうか分からないからです。
専門家に依頼するメリットは,
同じ目的を達する方法が複数種類ある場合,相続人全員で合意した方法よりも,他の方法を選択した方が得をしていることがあり,それを指摘してくれること,
いきなり遺産分割協議書を送付された音信不通の相続人としては,相手方を信頼できないので,専門家が中に入ってくれることで安心できること,
などがあります。
遺産分割の問題は,早めに専門家に依頼すべきです。
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遺品整理・石原事務所HP
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