2013年9月18日水曜日

遺骨は祭祀主宰者に帰属します。

遺骨は,慣習に従って祭祀を主宰すべき者(祭祀主宰者)に帰属します(最判平元年7月18日)。


夫の死亡後に妻が姻族関係終了の意思表示をした場合,

民法751条2項に基づき民法769条1項により,

氏を改めた妻が祭祀主宰者の地位を承継していた場合は,

当事者その他の関係人の協議(または家庭裁判所)で,祭祀主宰者を承継すべき者を定めることになります。

つまり,夫の遺骨は,妻ではなく,あらたに祭祀主宰者を承継すべき者に帰属することになります。

よって,妻はあらたな祭祀主宰者から夫の遺骨の引渡しを請求された場合は,理論上は拒絶できないことになります。


*上記は,「○○小町の死亡した夫の法事をしたくなければ,姻族関係終了の意思表示をすれば良い。」との素人の安易な回答をヒントに作成してみました。

なお,法事などをしない場合は,お寺との檀家契約終了に至り,お墓の撤去なども必要になることがあるので注意が必要です。



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